2025年度こども・思春期精神分析セミナー「精神分析とひきこもり心性」
日本において「ひきこもり」が社会的問題として注目されるようになり久しく、多様な取り組みがなされてい
ます。「ひきこもり」には、「生物-心理-社会」的な様々な要因が複雑に絡み合っています。また、何らか
の精神疾患が併存している場合も多く、長期化・高年齢化の問題もあります。児童期・思春期においては、「
不登校」の問題とも関連してきます。
一方で、「ひきこもり」は、社会現象或いは症状としての「ひきこもり」だけではありません。本セミナー
では、こうした「ひきこもり」だけでなく、普通の社会生活を営んでいても、現実との接点がない人たちの心
性についても焦点を当てます。例えば、自閉スペクトラム症(ASD)を抱える人たちもそうでしょう。更に言
えば、芸術家は自らの世界にひきこもり、作品制作に没頭し、完成させます。「ひきこもり」をこうした広い
視野でとらえるならば、「孤高」とも「孤独」とも言える状態も含んでいます。これは広く言えば、自己愛と
いうテーマに集約されるかもしれません。
このような「ひきこもり」心性について、精神分析的な観点からはどのように理解することができるでしょ
うか。また、精神分析アプローチはこの問題にいかに貢献できるでしょうか。2025年度は、ポスト・クライン
派の理解に加え、ユング派の田中康裕先生、精神病理学の内海健先生をお迎えし、多様な観点から議論を行い
ます。
今回も、会場参加とZoom参加のハイブリット開催をいたします。これまで参加できなかった関東以外の臨床
家の方々のご参加も歓迎いたします。
主催:こども・思春期精神分析研究会 木部 則雄
◆日 程:2025年5月~2026年3月までの奇数月(全6回)第2日曜日 13時~16時45分
※受付開始は 12 時 50分からとなります。
◆形 式:前半は講義、後半は症例検討
◆会 場:TKP 市ヶ谷カンファレンスセンター、オンライン(Zoom)
◆対 象:こども・思春期を対象とした精神分析的セラピーに関心のある医師、心理臨床家、もしくは現在専門的
にそれらを学んでいる大学院生等の学生
◆定 員:会場・Zoom各50名(先着順)
※「会場参加」を希望された方は、各回ごとに会場参加かZoom参加を選んで頂くことが可能です。
◆参加費:44,000円(消費税を含む)
◆申込期限:2024年2月29日→3月31日【申込期限延長】
※本セミナーは、臨床心理士資格の更新に必要なポイント申請を行っています。
◆日程・講師
第1回(5月11日)
講師:木部則雄 司会:吉沢伸一 事例提示:藤原麻由
第2回(7月13日)
講師:田中康裕 司会:木部則雄 事例提示:斎藤真樹子
第3回(9月14日)
講師:内海健 司会:木部則雄 事例提示:福島渉
第4回(11月9日)
講師:髙野晶 司会:木部則雄 事例提示:小川基
第5回(1月11日)
講師:飛谷渉 司会:木部則雄 事例提示:石川絵理
第6回(3月8日)
講師:平井正三 司会:木部則雄 事例提示:小笠原貴史
◆講師(五十音順、敬称略)
内海 健 (東京藝術大学名誉教授・東京大学精神神経科客員研究員)
木部 則雄 (白百合女子大学文学部発達心理学科/こども・思春期メンタルクリニック)
高野 晶 (北参道こころの診療所)
田中 康裕 (京都大学教育学研究科教育学環専攻臨床心理学講座)
飛谷 渉 (大阪教育大学保健センター)
平井 正三 (御池心理療法センター/認定NPO法人子どもの心理療法支援会)
◆事例発表者(五十音順、敬称略)
小笠原貴史 (小笠原こどもとかぞくのカウンセリングルーム)
小川 基 (相州病院)
石川 絵理 (クリニックおぐら)
斎藤真樹子 (愛育クリニック)
福島 渉 (西新宿臨床心理オフィス)
藤原 麻由 (日本航空/東京大学附属病院)
◆申し込み方法:
下記のURLから「こども・思春期精神分析研究会」のHPにアクセスしていただき、セミナページよりお申し込
みください。
https://kodomo-psychoanalysis-sg.com/seminar/y2025/2559/
◆主催・お問い合わせ先
こども・思春期精神分析研究会 事務局(https://kodomo-psychoanalysis-sg.com/)
〒162-0844 東京都新宿区市谷八幡町16 市谷見附ハイム609
E-Mail:kodomopsycho@yahoo.co.jp