【オンラインセミナー】精神障害者とともに歩む援助者のあり方を再考する~チーム支援の力を活かす視点から~(全3回)
【概要】
精神障害のある人たちは、家族や支援者など周囲の人との関係に困難を抱えている場合が少なくありません。
またその家族や支援者の方々にも、迷いや葛藤はつきものとなっています。
だからこそ、“チームで支える”視点がいま改めて問われています。
本セミナーでは、大阪市西成区をはじめとする地域で、長年にわたり心理職として当事者支援に携わってきた山本智子氏をお招きし、チームとして精神障害のある人にかかわり支援する上で、援助者自身が自分のあり方を問い直すために重要なテーマについて、具体的な事例をまじえつつお話しいただきます。
当事者とともに歩むために援助者はどうあるべきか?
対人援助職、支援者を目指す学生、当事者やご家族など、さまざまな立場の方にご参加いただける内容です。
どうぞお気軽にご参加ください。
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(山本智子先生からのメッセージ)
当事者の「生きたい自分」を実現することは、同時に、ご家族や援助者の「生きたい自分」を実現していくことになります。たとえば、当事者に「幸せ」になってもらいたいと考えるならば、まずは、ご家族や援助者に「幸せ」になって欲しいと考えています。
このセミナーでは「精神障害者とともに歩む」ために、『「家族」を超えて生きる』に出てくる事例を用いながら重要なポイントについてお話ししたいと考えています。
「誰かをケアする」ということは、一方向的ではなく双方向的なものです。そのため、当事者のご家族や援助者が気負うことなく、当事者をひとりの生活者としてとらえ、ともに笑いながら、それぞれの「生きたい自分」に近づいていくための一助になればとても嬉しく思います。
第1回は、障害がある人に向き合う援助者自身を「知る」ことが当事者と援助者の関係をより柔軟で楽しいものへ導いてくれることをお話しします。ここでは、自己理解を可能にするいくつかの理論を紹介します。
第2回も「自分自身を知る」うえで、援助者が気づかないうちに陥っているかもしれない「メサイアコンプレックス」と、当事者の力を奪う可能性のある「イネイブリング」についてお話しします。また、無意識的な援助者の行為が当事者にとってどのような影響をもたらすのかについて事例をもとにお話しします。
さらに、自分自身や自分の援助を振り返るためにも、ともにチームを組む仲間の存在が重要になります。第3回は、同僚同士で、お互いの援助方法や対応について気づいたことを伝え合えるための視点をお話しします。最後に精神障害がある当事者がもとめる「合理的配慮」の多様性についてお話しします。
*セミナー参加にあたって、『「家族」を超えて生きる』をご購入いただく必要はありません。
【講師】
山本 智子(やまもと ともこ)
奈良女子大学大学院博士後期課程社会生活環境専攻修了。元・近畿大学教職教育部教授。奈良女子大学教育システム研究開発センター所属。Social Reality Lab.代表。博士(社会科学)。臨床発達心理士・公認心理師。大阪市西成区にある障害者施設でスーパーバイザーを務める。東大阪市留守家庭児童育成クラブ職員総合研修講師。大阪府放課後児童支援員等研修講師。主な著書に『「家族」を超えて生きる――西成の精神障害者コミュニティ支援の現場から』(単著、創元社、2022年)『発達障害がある人のナラティヴを聴く』(単著、ミネルヴァ書房、2016)『学校を生きる人々のナラティヴ』(編著、ミネルヴァ書房、2019)『発達障碍のある人と共に育ちあう』(共著、金芳堂、2020)『ロールプレイで学ぶ教育相談ワークブック 第2版』(共著、ミネルヴァ書房、2019)『学校現場にいかす特別支援教育ワークブック』(共編著、ミネルヴァ書房、2020)他がある。
【日時】
2025年7月19日(土)、7月26日(土)、8月2日(土) 各13:00~16:00
【内容】
第1回
・精神症状の多様性の理解(事例をもとに)
・援助者自身の課題の理解と整理(認知の癖を知る・防衛のタイプを知る)
第2回
・メサイアコンプレックスとイネイブリング
・援助者と当事者との適切な距離
第3回
・チームを組む場合の「同僚性」の在り方
・精神障害者が求める合理的配慮
【会場】
オンライン(Zoomウェビナー)
【定員】
150名
【参加費】
5,000円(税込)
【申込締切】
2025年7月18日23:59まで
※定員に達し次第、受け付けを締め切らせていただきます。
【申込方法】
お申し込みは下記サイトからお願いいたします。
